近年はパーソナルカラーだけなく、パーソナルデザインに関する質問も日々さまざまに寄せられています。
そのなかで最近気になるのが――
パーソナルデザインの各タイプが、まるで単純にキャラクター分けされているような誤解が広まっているのでは?
――と、いうことです。
アニメや漫画のキャラクターたちは、優等生や不良、チャラチャラした人や生真面目すぎる人などなど、見ただけで違いがはっきりと分かるようなステレオタイプの外見になっていることが多いですね。
登場人物が似たような見た目では誰が誰だか分からなくなる読者が出るかもしれませんから、「わかりやすさ優先のキャラ分け」ということなのでしょう。
同じように「わかりやすさ優先」をパーソナルデザインにあてはめて考えると、誤解しやすくなります。
たとえば、
「ファッショナブル」は「パリコレみたいに派手派手なものだけ」が似合い、「上品なものは絶対に似合わない」
とか、逆に、
「ナチュラル」は「普段着みたいなものだけ」が似合い、「飾り気があるものはいっさいダメ」
といった感じで、各タイプにはまったく重なるところがない、それぞれにステレオタイプなキャラクター性があるかのような考え方です。
でも実際の診断では、例えば「ファッショナブル・ナチュラル」という結果になることもあります。
「わかりやすさ優先」の考え方では、「まったくキャラクター性の違う、かみ合わないタイプ」を並べられて、どうしていいやら分からなくなるでしょう。
実は、パーソナルデザインはそこまで単純な分け方をしているものではありません。
人間の見た目って、そこまで違いはありませんよね。
「ファッショナブル」だから腕が4本ある、とか、「ナチュラル」は羽が生えている、とかいったことはなく、当然ながら同じ人間の形をしています。
ただ、その見た目に「少しの違いがあるだけ」。
その「少し」の違いに合わせたアイテムを使うと「大きな」変化が起きる
というのがパーソナルデザインの理屈です。
ですから、「ファッショナブル」が「パリコレみたいな服しか着られない」わけではなく、「ナチュラル」も「華美なオシャレができない」わけでもありません。
TPOにあわせて、「ファッショナブル」でもさわやかさを優先する時もあるでしょうし、「ナチュラル」でもオシャレ度を上げるべき時もあるでしょう。
そして、そんなファッションもちゃんとやっていけるようにアドバイスできるのがパーソナルデザインなんです。
当然、以上の話は上記2タイプだけの話ではなく、他の4タイプ(グレース・フェミニン・ロマンス・キュート)にも当てはまる話です。
例えば、「キュート」だったら、子供服やアイドルのステージ衣装みたいなものしか似合わない、というわけではありません。
というか、大人の女性が「子供服を着なくてはいけないタイプ」になるはずがありませんね。
常識的な大人のファッションがちゃんと似合うのです(もちろん、「キュート」なりの一工夫が必要ですが)。
パーソナルデザインでもっとも大事な考え方のひとつに、
「何を着るか」ではなく「どう着るか」
というものがあります。
似たようなブラウスでも、襟の形がちょっとだけ違うとか、羽織る物を変えてみるとか、ネックレスやベルトなどでアレンジするとか・・・そのひと工夫によって、ひとつのブラウスでも多くのタイプが使えるようになることもあるわけです。
コスプレのように「見ただけで明らかに他とは違う格好」でないとダメかのような考え方をしているかたがいらっしゃったら、それはパーソナルデザインを誤解していますよ、とお伝えしたいと思います。
パーソナルデザインもなかなか奥深いものですよね。
イメージコンサルタントはその奥深い理論を徹底的に頭にたたき込んで、その無数の知識を頭のなかで無数に組み立てて、受診者さんにアドバイスしています。
どうしてもシンプルに理解したいと考えるかたが出てくるのはしかたのないことですが、インスタントにとらえようとして、結局誤解してしまっては本末転倒ですね。
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パーソナルデザインを単純に考えるのは禁物です。
自分ひとりで完結できないからコンサルタントに頼ったわけで、コンサルタントのアドバイスに従ってやってみるのが、本当の早道というものでしょう。
ということで、「パーソナルデザインの各タイプを単純化して考えるのは危険」という内容でした。
それではまた――。
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