今回は、コンサルティング中に私が説明を割愛(かつあい)すると、後日、ほぼ100パーセントの確率で寄せられることになる質問についてお答えします。
Q:私はパーソナルデザインがメインが○○でサブに××タイプと診断されましたが、このメインとサブの割合はどれくらいでしょうか?
結論から言うと、パーソナルデザインのメイン・サブに「割合」という考え方は不向きです。そもそも考えない方がいいでしょう。
例えば「グレース」タイプがメインとなる人であっても、少し華やかさを加えるとさらにステキになるようであれば、サブに「ファッショナブル」を付ける場合があります。柔らかさをひとつまみ加えたほうがいいなら、「フェミニン」や「ロマンス」がサブになるかもしれません。
つまり、この場合、「グレース」を主体にして、さらに一工夫できる余地があれば、サブに他のタイプがついてきている、というケースになります。
これを割合という数値で表すことはちょっと不可能ですね。
無理矢理に「『グレース』が70パーセントで『ファッショナブル』が30パーセントです」なんて答えたところで、この70と30をどう使いこなせるのでしょうか?
オーダーメードでコンサバ的なデザインを7割にして、派手な柄を3割入れたものを作る、とかでしょうか。
ちょっとイメージしづらいですよね。
そもそも割合を数値化できないのは、デザインというものが、決まった量の絵の具を混ぜ合わせるような単純なものとは違うからですね。
少なくともコンサルタントである私には、そんな単純化した数値であらわして表現できるものではないので、はっきり言いますとメイン・サブの割合は答えられません。
サブはあくまでサブだけど、やり過ぎないように加える程度で良いのではないかとも思います。
またフォーマルな場での装いはメインのタイプを主体に使っていき、普段着は少しサブで遊んでみる、とかいった使い方もできます。
なかには、メインのタイプだけではファッションの幅が狭くなるので、サブにこちらのタイプもどうぞ、というような診断もあったりします。
けっこう複雑なわけですが、こうなると割合なんて、もう関係なくなりますよね。
もちろん、上記もあくまで一例で、人それぞれで条件は変わってきますよ。
とにかく、パーソナルデザインとの関わりは、柔軟な思考でひとつひとつ自分に合うアイテムを学んでいく余裕が必要になってきます。
単純計算でインスタントに理解できれば楽なのでしょうが、残念ながらその考え方では余計に訳が分からなくなるだけですから、ご注意を。
割合などの理屈で頭を悩ませているよりも、さっさと自分に合う服を探しに行って、「これはどうかな?」と思えるものが見つかれば、コンサルタントに相談していく。
このほうが理解の早道ですので、おすすめです。