香咲ハルミとパーソナルデザイン【4】のつづきです。
当時のデザイン診断の講座内容
さて、その後まもなく、私、香咲ハルミはイメージ
コンサルタントになるべく養成講座を受けることになります。
もちろん、デザイン診断に関する疑問だけで受講したわけ
というではないのですが、そこの経緯についてはテーマと
違う話ですので、またの機会に。
簡単に当時の講座内容をふり返りますと、デザイン診断の
くわしい手法などは何も教わることがないというのが、
実情でした。
いくつかのタイプの絵を見せられ、それぞれ簡単な説明が
あっただけ――いえ、実際、本当に、デザインに関する
授業内容はこれだけだったんです。
それも、背の高い人は背の高いタイプのグループへ、
背の低い人は背の低いタイプのグループへ……
といったような感じの単純なもの。
当時の私は、「うーん、プロ養成でも、こんな程度の
内容しかないのかしら……」とガッカリはしたのですが、
「まあ、これで回っているというなら、こんな感じで
いいんでしょう」とシンプルに受け取ることにしたのでした。
ですが、プロになって、実際にお客さまのデザインを
診断するようになると、かねてからの疑問が大きく
ふくれあがっていくことになったのです。
まず、最初に気づいたのは、背の低い人は背の低い
グループへ、などといった単純な基準だけでは
判断できないということ。
背の低い人のなかにも、背の高い人の入るタイプを
当てはめたほうがステキになる人も多いし、
背の高い人でも、背の低い人のタイプの方が
ステキになることもありました。
もちろん――
身長以外にも、体格(骨格)・顔立ち・
雰囲気、など……さまざまな要素を見逃さずに
トータルで見る技術――
これが、本当のデザイン診断なのだと、数多くの受診者に
向き合っていくうちに思い知らされました。
さらに、もっと大事なことに気づかされたのは、
「似合うデザイン」と「似合う色=パーソナルカラー」は、
同じくらい大事なものであるということ。
「似合うデザイン」が欠けていては、いくら「似合う色」を
使ってもチグハグになってしまいますし、逆にいくら
「似合うデザイン」を使っても「色」を外していては、
「顔色の悪い人」のままです。
まさに、パーソナルカラーとパーソナルデザインは車の両輪。
どちらが欠けても、前へは進めない対等な「魔力」を
持つものと言えます。
デザイン診断は、私の友人たちが受けたような
「軽いあつかい」で流されていいようなものではない
と、今ははっきりと言えます。
こうして、コンサルティングの現場で診断技術を
鍛(きた)えあげられた私は、のちにこの複雑な技術へと
進化させていったデザイン診断を
「パーソナルデザイン診断」
と名づけ、ベストカラーコムの提供する現在の
パーソナルデザイン診断技術ができあがっていったのです。
【6】につづく