今回は、ちょっとしたドキュメンタリー。
先日、デパートのカラードレス売り場で、受診者さんの
ドレス選びをしていたときの話です。
試着室に入った受診者さんを待っていると、横で一組の
母と娘さん(20才前後)がドレスをいろいろ試着し始めました。
けっこう、にぎやかでしたので事情がまる聞こえでしたが、
どうやら娘さんのピアノ発表会用の買い物にいらしたようです。
いろいろと試着している娘さんを見ているうちに、私にも、
彼女になにが似合うか、だいたいのところが見えてきました。
とはいえ、こちらも仕事中なので黙って見ていましたが、
明らかにお母さまの選ぶ方が、娘さん自身で
選ぶ方よりも似合っていました。
鮮やかなフューシャピンクやロイヤルブルー で
パッと顔が華やぐのがハッキリしていたのです。
ところが、いくらお母さまが「これの方がいいわよ~」と
勧めても、娘さんは「じゃこれは? ダメじゃないでしょ?」
と薄いサーモンピンクやイエローグリーンを持ってくるんです。
残念ながら、そちらでは彼女の顔がボンヤリとなってしまい、
お母さまも「ダメじゃないんだけど~……」と苦笑い。
結局、その母娘、あれやこれやと試しながらも、
最後は決められずに終了――
残念 (>_<)
せっかく、お母様がしっかりと見えているのに~
と、なんだか、私まで不完全燃焼気味になりました。
実はこういう事例って、とてもよくあることなんです。
親のセンスが良くても、
子が親を疑って言うことを聞かない。
子どもは親と違って経験不足なことに加えて、挑戦しよう、
という気持ちが大きいのか、自分をまだまだ客観視しきれない
ことが多いようです。
そうかと思えば、センスがイマイチの母親のいうことを
素直に聞き続けて、まちがい続ける子どもがいるのも、
また事実……。
どちらも自分を客観視できるようになることが大事
ということなんでしょう。
なにせ、ファッションって、自分の個性を正しく
理解していないと、チグハグになるものですものね。
ということで、今日は、ある日のドキュメンタリーでした。