「有名人はなんでいろいろな服をステキに着こなせるの?」
という質問へお答えする内容の第2回をお届けします。
モデルさんや女優さんが一見、どんなものでも着こなせるように見える理由が、さらに2つあります。
- 着ているものは、そのままではなく、似合うように、つまんだり短くしたりとかなり調整している場合がある
「同じ服でも着こなし方によって、その人のステキさが変わる」
と言われれば「当然、そうでしょう」と思いますよね?
では、その着こなし方って何でしょう?
例えば、その人それぞれの体型や雰囲気に合うように、服の裾(すそ)をつまんで短くしたり、調整をしたりする作業も「着こなし方」のひとつになります。
袖をちょっとまくり上げたり、逆に少し長くなるようにその場で調整したり──
前回も書いたように、その道のプロによってこういった調整がおこなわれた上で、写真を撮ったりしているわけです。
そんな写真を見て、モデルが着ている服と同じものを買ったとしても、そのまんま着ているだけでは、
「私ではうまく着こなせないなあ。やっぱりモデルって何でも似合うのね」
なんていう感想になってしまうこともあるわけです。
- その有名人を見る自分の目に、好意が入っていて「似合っているはず」と思い込んでいる
「あばたもえくぼ」と言いますが、好意的に見る――つまり、感情が入っていると、実態よりも良いものに見えたりします。
いったん感情が冷めてしまえば、「あれほど好意的に感じていたものの、何が良かったのかわからなくなった」という体験をしたことがある人も多いでしょう。
逆もまた真なり、です。
嫌悪感などの悪意を持って見ていると、良いものを正しく評価できなくなったりします。
人って感情に支配されている自分の状態になかなか気づけないもの。
イメージコンサルタントのような診断をするプロでもないかぎり、普段の生活において「感情を入れずに冷静に見る訓練」なんてしませんしね (^ ^;)
冷静に見ることができたなら、「このモデルさんの格好、思っていたよりもチグハグな部分があるなあ・・・」と気づくこともあるかもしれませんよ。
──等々、モデルさんや女優さんが無条件にステキに見えるのも、さまざまな理由が考えられるわけですね。
ただし、こういった「作り込まれた世界」は、イメージコンサルティングが目指す世界とは方向性が少し違っていることをご理解ください。
モデルさんや女優さんをマネしようとして、かえって自分のファッションに迷うことになるかもしれないということです。
その理由は──次回にお届けします。
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