香咲ハルミとパーソナルデザイン【3】のつづきです。
もうひとりの友人は、派手めでシャープなファッションが似合うと診断されていました。
でも、彼女がゴージャスで個性的なファッションにすると、顔が服や小物に負けて、かえってやり過ぎているように見えてしまうようになっていました。
派手な服を着て「ハデな人」になるならまだしも、逆に「地味な人が無理している」ようにしか見えないのですから、なおさら、かわいそうでした。
さすがにほっておけなかった私は、
「あなたは、もっとさっぱりとカジュアルな感じ(ベストカラーコムの診断でいうところの「ナチュラル」に当たるもの)が良いのでは」
というような内容のことを告げました。
実際に、さり気ないスラッとしたパンツとシャツを着せると、清潔感のある美しい人に変貌(へんぼう)し、本人もびっくりしていました。
地味な自分がキライだった彼女――
だから、ファッショナブルなものが良いと言われて内心、喜んでいたのですが、本当は地味なのではなく、スラッとしたカジュアルなカッコ良さを持つ女性だったのです。
元がさわやかな人が、派手めにするとやりすぎになることを、件(くだん)のコンサルタントさんは見抜けなかったわけですね。
かくして、ふたりの友人は、私のアドバイスに強く喜んでくれたわけですが、もちろん、「それでよかったね」で終わらせるわけにはいきません。
後日、この件について、診断してくれたコンサルタントにたずねてみました。
返答は「そんなものは適当で良い」みたいなもの。
「やはり、デザイン診断のあつかいが軽い」
と感じた香咲でした。
でも、誤診されていた友人ふたりも、ちゃんとしたデザイン・タイプに似合うファッションに変えれば、ステキにイメージアップしていましたので、デザイン診断のすごさは無視できないものでした。
なのに、こんなすごい力のあるデザイン診断が、コンサルタントの間で軽くあつかわれているのはなぜだろう、と不思議でした。
そのような思いもあって(他にも理由はありましたが)、自分がイメージコンサルタントになって真実をつかんでいこうと、決心するにいたったのですが――
そのコンサルタント養成講座にて、
デザイン診断が軽くあつかわれている理由
を知ることになったのです。